
公務員として働く傍ら、日頃から様々な楽器や、レコードCDに囲まれ、常に音楽と生活を楽しんでいるという林さん。幼少時よりスズキバイオリンを愛用しているとのことで、お話しを伺った。
林さんは、幼少時代、最初からバイオリンの魅力を感じて、出会ったわけではなかったという。あるエピソードが、バイオリンとの出会いに繋がっていく。 「母がある日、「ホーム名曲」というレコード集を買ってきたんです。その意図はわかりませんが、名曲が沢山入っていましたしね。その中でも、バイオリンの名曲、「チゴイネルワイゼン」というサラサーテの曲を好んでいつも聴いていたんです。おもちゃ代わりにプレーヤーを弄っては、不思議なんですが、この曲ばかり聴いていました。当時、私が何か楽器をやりたがっているのを、母は感じていたのでしょう。 そんなことから小学校1年生になる前、鈴木メソッドにはいり、バイオリンを習うことになったのです。」 それから週1回土曜日、バイオリンを習いに教室へ通い始め、林さんは、19歳まで続けることに。
「中学2年のころ、当時お世話になっていたバイオリンの先生に鈴木バイオリンに連れて行ってもらい、選んだのがこれです。」 それは、鈴木バイオリン3代目社長の名のついた銘柄、1973年製の「SATOSHI」#720 No223
先生と相談しながら、いくつか弾いた後、決めたという。
幼少時代、30数年前の当時、周りにはバイオリンを弾く仲間は少なかった。 バイオリン教室の仲間も少なかったし、学校での友達にはバイオリンを弾いているコトさえ知らせていなかったとのこと。
愛用している鈴木バイオリンの良さを知るのは、手にしたときから数年後の大学のサークルでのある日までのこととなる。
「コドモのころは正直わからなかったのですよ。バイオリンを弾く友人もいなかったですしね。大学のころですね。周りの他の仲間のバイオリンと比べて、自分のバイオリンの音が格段も良かったと判ったのは。比べものにならないくらいよかったんです。」
鈴木バイオリンの魅力を、バイオリンを手にして約十数年後の大学時代で発見した林さん。 事実、鈴木バイオリンの何が他のバイオリンと違うのだろうか?
バイオリン奏者ならでは実感できる魅力。手にしたバイオリンを見つめ、林さんは更に話す。 「今思えば、中学2年のあの日、選んだバイオリンは一生モノになるからこそ、先生はこれを薦めてくれたのだろうと思います。いい買い物をしましたね。」
「バイオリンは、弾けば弾くほど良くなります。いいバイオリンというのはバイオリンが鳴るんです。弾き手が鳴らすというより、楽器自体が鳴るというのかな。」 バイオリンを弾いていて思うことは、弾くことで楽器に栄養を与えることができる。たくさん栄養を与えれば楽器は成長するということだと言う。 「栄養を与える−そのためには弦を共鳴させたり、楽器自体を響かせる練習をすることが大事だと思うんです。」

音楽や、楽器演奏に対してこだわりをもつ林さん。そんな持論のもとにバイオリンと接することで、より深い音楽への楽しみを見いだしているよう。
「バイオリンは成長するものです。なので購入の時点で、善し悪しを決定するのは難しい話でしょう。しかし、バイオリンに限らず、他の楽器もそうですが、ある程度の価格のモノを選ぶようにしています。」
「悪い楽器は音が出ません。楽器が応えてくれないと奏者は飽きてしまいますし、いい楽器が奏者を育てるのは本当の話ですよ。」
林さんが手にしてすでに30年にもなるスズキのバイオリン。
音色は当然ながら、林さんが弾き込んだことで、たっぷりの栄養をもらい、成長した証に深みを持ち、外観は年季がでているというより、買った当時より愛着という膜を何重もまとって、さらに眩しい光を放っている。
「子供も大人も含めて、まずは楽しむことですね。バイオリンは、イメージの通り、他の楽器とは違って難しい楽器です。調弦でさえ、完璧にできるまで何年もかかります。 楽しく、諦めずに気長に続けることが上達するコツですかね。あと、バイオリンだけでなく、他の楽器もやってみるのもいいと思います。ギターの経験がある場合はバイオリンの上達も早かったりします。音楽全体としてバイオリンを楽しんで欲しいですね。」
三重県四日市在住
バイオリンだけでなく、ギターやウクレレ、トランペットや沖縄三線も楽しむ。 好きな音楽も、クラッシックにとどまらず、ジャズや、ブラジル音楽、沖縄音楽も聴くとのこと。



